求められる能力とは

2015年2月、厚生労働省はケアマネージャーの専門性を高めるために受験資格の大幅な見直しを行った。この見直しにより、法定資格保有者と相談援助用務の実務経験者のみが受験資格の対象者になり、実務経験のみの無資格者は受験ができなくなった。受験するためには介護福祉士や社会福祉士などの法定資格が必要になり、持っていない場合は介護支援専門員実務研修受講試験の合格が必要になる。または老人福祉施設や在宅介護業務に従事していた人などは5年~10年の実務経験があれば受験が可能だ。

この見直しによってケアマネージャーの門は狭くなったが、より良質な介護を受けられるようになったと言える。高齢化社会に突入しているため、求人状況も悪くなく、介護職専門の求人サイトではどの地域でも介護専門のスタッフを募集している。働く施設によってはケアマネの配置が必須になっており、就職先を見つけるのは比較的容易である。

この仕事で求められる能力は「コミュニケーション能力」「臨機応変な判断力」「事務処理能力」など、総合的な力だ。利用者の生活状況やどのようなケアを必要としているかを見極めて適切なプランを練り、介護している家族の負担を減らすためにはどうすればよいかを考える。高齢者が増え続け、介護サービスも多様化している現在、より的確なケアプランの作成ができるケアマネージャーが求められている。ケアマネは事務処理や書類作成の業務も多いため、事務経験があると働くときに有利になる。